2020年最新版 多様化するベゼルレススマホを種類別にまとめてみた。
2020.04.09 更新
昨今では各社独自(パクリもありますが…)のデザインを用いてスマホを開発しており、ベゼルレスデザインの多様化が進んでいます。
今回は種類が多すぎて分かりづらくなりつつある昨今のベゼルレススマホを特徴別に分けて、それぞれの代表的な端末も紹介しつつわかりやすく解説していこうかと思います。
なお、この記事では個々のスマホは詳しくは紹介しませんので、記事中に気になるスマホがありましたら是非ご自身で調べてみてください。(丸投げ)
また、ベゼルレスのタイプごとの代表的なメーカー及びスマホの欄にはできるだけ本当にベゼルが狭いものだけを載せるようにしました。
- 左右2辺狭額縁型
- エッジ(曲面ディスプレイ)型
- 三辺ベゼルレス型
- ノッチ(切り欠き)型
- カメラスライド型
- 両面ディスプレイ型
- 追記:回転カメラ型
- 穴開き(パンチホール)型
- 今後も個性あふれる面白スマートフォンが増えそう
左右2辺狭額縁型
上下のベゼルは多少残しつつ、左右のベゼルを狭くしたシンプルなデザインです。
XPERIAが復活の狼狽を上げた、XPERIA 1 及び XPERIA 1Ⅱでは、最近のフラッグシップでは珍しく、こちらのデザインを採用しています、
主なメーカー
- SONY
- Nubia(ZTEより独立したブランド)
- Ulefone
代表的なスマホ
- XPERIA 1Ⅱ
- Nubia Z17 (Nubia Z シリーズの最新版 Nubia Z18 はノッチになっちゃいました。)
- Ulefone Future
エッジ(曲面ディスプレイ)型
普通に左右のベゼルが狭いだけでなく画面左右端が湾曲しており、よりベゼルレスと没入感を強化しています。
しかしながら、ディスプレイが曲がっていることが誤タップを誘発させるなどの理由で、曲面ディスプレイがそもそも使いにくいと感じる人も結構いるので、そこは好みの問題といったところでしょうか。
このデザインといえば、SAMSUNGのGalaxyシリーズが非常に有名ですよね。
(ここに関しては別記事 ベゼルレススマホの歴史 の方で少し詳しめに紹介しています。記事の最後にリンク貼っておきますので興味ある方は是非閲覧してみてください)
元祖であるGalaxy Sシリーズ・Noteシリーズでは、2017年頃(S8)から普通のエッジディスプレイに加えて、Infinity Displayというよりベゼルレスが強化されたデザインが採用されています。
Infinity Display は従来のエッジディスプレイよりも曲面をより細く角度をきつくしたのに加え上下のベゼルも更に狭くした、進化型エッジディスプレイとも呼べるデザインに仕上がっています。
最近では後ほど紹介するノッチ型やカメラスライド機構型と組み合わせて更にベゼルレスを強化したスマートフォンも数多く存在します。
代表的なメーカー
- SAMSUNG
- Xiaomi等の中華スマホメーカー
- SONY
代表的なスマホ
- Galaxy S9
- Galaxy Note9
- XPERIA XZ3
三辺ベゼルレス型
https://www.engadget.com/2014/10/14/sharp-aquos-crystal-review/
インカメラなどを本体下部に集中させて左右と上のベゼルを狭くしたデザインです。
このデザインはSHARPの AQUOS PHONE が"EGDEST"として2013年頃から採用しています。
ただ、AQUOS CRYSTAL シリーズ以外のアクオスフォンは三辺狭額縁と言いつつ結構ベゼルが太いので注意です笑
(ここに関しても別記事 ベゼルレススマホの歴史 の方で少し詳しめに紹介しています。記事の最後にリンク貼っておきますので興味ある方は是非閲覧してみてください )
代表的なメーカー
- SHARP
- Xiaomi
その他中華スマホメーカー多数
代表的なスマホ
- AQUOS CRYSTAL
- Xiaomi MI MIX
ノッチ(切り欠き)型
昨今のベゼルレススマートフォンのスタンダードといえば、このノッチ型ですよね?
ディスプレイを、インカメラなどの本体オモテ面に必要な機構の部分だけ避けるような形状で配置して、できるだけ画面占有率を上げようとして生まれたデザインです。
2018年以降はAndroidの父ともいわれるアンディー・ルービン氏が設立した会社が販売している Essential Phone を皮切りに非常に多くのAndroidやiPhoneがこのデザインを採用しました。
現在主流なノッチデザインは大きく以下の2つに分けられます。
インカメだけの切り欠きタイプ(丸型・水滴型)
Buy Essential Phone | From $499. – Essential Products, Inc.(左)
いろいろと余裕のスマホ 6 GB RAM | 64 GB ストレージ | Snapdragon 710 | OPPO 日本(右)
上の写真では左が丸型、右が水滴型で、どちらもインカメラのみが切り欠きに収まっていて切り欠きのサイズが小さいのが特徴です。
この中でも最近増えてきている水滴型は、丸型と比較して切り欠きの小ささが特に際立っています。
インカメ以外も切り欠きに収まっているタイプ(台形型)
あのiPhoneがこのデザインを採用しているので、ノッチと聞くと多くの人がこちらのデザインを思い浮かべるのではないでしょうか?
切り欠きが横長で、その中にインカメラだけではなく受話口や各種センサーなども収められているタイプです。iPhone X シリーズでは、Face ID 用の顔認識センサーも本体上部のノッチ部分に配置されています。
(ノッチのスマホはどこのメーカーも販売していると言っても過言ではないくらい昨今では主流になっているので、代表的なメーカーとスマホは割愛します)
カメラスライド型
インカメラが邪魔でベゼルレスにできないならインカメラは使うときだけスライドして出てくるようにすればいいじゃんという発想のもと、縁を削るために無駄に非常に手の凝ったギミックを搭載しているタイプです。
本体が全体的にスライドするタイプ
OPPO Find X は、通常時にはカメラが収納された状態になっていて、カメラを使用するアプリを起動すると電動で本体がスライドしてカメラが出てきます。
他にも Mi Mix 3 など、昔あったスライドするとキーボードが出てくるガラケーのようにに本体全体が手動でスライドできる仕組みになっているものもあります。
代表的なメーカー
- OPPO
- Xiaomi
代表的なスマホ
- OPPO Find X
- Xiaomi Mi Mix 3
ポップアップインカメラタイプ
https://mashable.com/article/vivo-nex-s-review/#6ATvVAgNL8qx
VIVO NEX はカメラを起動すると、インカメラだけが上側面からポップアップしてきます。
全体がスライドする大掛かりなギミックとは違いこちらは可愛い感じです。笑
代表的なメーカー
- VIVO
- Xiaomi
- Oneplus
代表的なスマホ
- VIVO NEX 3S
- Xiaomi Mi 9T(Redmi K20)
- Redmi K30 Pro
- Oneplus 7 Pro
いずれにしても、本来のスマートフォンにはない"可動部"が生まれることになり壊れやすくなってしまうのはデメリットかと思います。
もちろん、通常使用に十分な強度が確保されている上、落下を検知して自動で収納される機能なども備わっているため、目くじらを立てて心配することではありませんが...
両面ディスプレイ型
流石にその発想はなかったわ、と言わずにはいられないまさかの両面ディスプレイ。
この方式をとったのが、上の方でも取り上げているメーカーの"Nubia"が発売した Nubia X です。
ベゼルを極限までなくすためにはどうしてもインカメラが邪魔。ノッチやカメラがスライド式のものも、それを解決するために生まれたデザインですが、Nubia X は発想が一味違いました。
セルフィーもアウトカメラで撮ってもらうために裏面にもディスプレイを搭載してそもそもインカメラを一切搭載しないという変態斬新ぶりです。
(一応以前から両面画面のスマホはあったのですが、裏面が E-ink(電子ペーパー)のもので用途が全然違います)
自撮りをするときは、裏側の画面を使って撮影するわけですね。
普及するかは別として、発想が素直にすごいと思います。笑
こちらの Nubia X は、改良を加えて、Nubia Z20 としてグローバルリリースされています。
ちょっと脱線ですが、セルフィーもアウトカメラで撮らせるスマホと言えば、こんなのもありましたよね。
こちらの変態度も負けてませんね笑 (褒め言葉)
追記:回転カメラ型
(回転カメラをベゼルレス化のために採用したスマートフォンが出始めたので追加します)
フロントにはカメラがなく、その代わりにインカメラを使用するときだけにアウトカメラが回転することによってインカメラとして使えるようになるというもの。本体スライド式やポップアップ式を超えるレベルで派手なギミックになっています。
一般的なスマートフォンのようにインカメラを配置する必要がない上、多くのスマートフォンではインカメラのほうがアウトカメラに比べてカメラの性能が若干劣りがちなところを、高画質なアウトカメラそのままで自撮りをすることができます。
ただし、Zenfone 6 には落下を検知して自動でカメラを収納する保護機能がついてはいるものの、どうしても本体からカメラがせり出るために壊れたりしやすいのは事実です。
代表的なメーカー
- ASUS
代表的なスマホ
- Zenfone 6
穴開き(パンチホール)型
そして最後に、2020年のフラッグシップがこぞって採用しているパンチホールデザインです。
2018年末にGalaxyが採用して以降、当のGalaxyをはじめ、各社このパンチホールデザインのスマートフォンを作りだし、2020年にはとうとうノッチに取って代わり、ベゼルレススマホにおける次世代のスタンダードになりつつあります。
ノッチデザインとは異なり、インカメラの部分だけ本体側の縁とは独立して切り欠きになっているのが特徴です。
代表的なメーカー
- SAMSUNG を始めとした多くの有名メーカー
代表的なスマホ
- Galaxy S20
- Galaxy Note 10
今後も個性あふれる面白スマートフォンが増えそう
既にベゼルレスデザインが多様化し過ぎていて、目次だけで一面埋まってしまうくらいの記事になってしまいましたが、これからもどんどん驚くようなアイデアを用いたスマートフォンが出て、さらに複雑になっていくのが楽しみです。
もし情報が間違っていたりしたらコメントなどで指摘していただけると非常にありがたいです。
閲覧ありがとうございました。
下のリンクは、現在のような状況に至るまでのスマホデザインの変遷をまとめた記事です。
よければ是非!!